この記事の結論
事業が大きくなると、弁護士が必要な場面が増える。だが、弁護士なら誰でも同じではない。鍵は、自分の事業分野に強く、中小・個人の対応実績がある弁護士を選ぶこと。料金体系を確認し、分かる言葉で話し、相性が合うかを見る。そして、「いざ」のトラブルが起きる前に、関係を作っておく。頼れる弁護士を持つことが、拡大期のリスクへの備えになる。
この記事は、Lv.5(拡大期)の一人社長に向けて書いています。
拡大期は、弁護士が必要になる
事業が拡大期に入ると、法的な事柄が、増え、複雑になる。大きな契約、紛争、人を雇うことに伴う労務、知的財産、取引先とのトラブル。弁護士に相談する場面が、増えてくる。
このとき、「いざ」となってから慌てて弁護士を探すより、頼れる弁護士を、あらかじめ持っておくほうが、心強い。だが、弁護士なら誰でもいいわけではない。税理士の選び方と同じく、弁護士にも、得意分野や、対応する規模、相性がある。合う弁護士を、見極めて選びたい。
「自分の分野に強い」弁護士を
弁護士には、得意分野がある。企業法務、労務、知的財産、契約、紛争解決、など。医者に専門があるように、弁護士にも専門性がある。
だから、自分の事業に関わる分野に強い弁護士を探す。たとえば、IT・Web事業なら、知的財産や契約に強い弁護士。人を雇うなら、労務に詳しい弁護士。自分の事業で起こり得る法的な問題に、対応できる弁護士を選ぶ。どんな弁護士でも、あらゆる分野に詳しいわけではない。自分の必要に合う専門性を持つ弁護士を、選ぶ。
「中小・個人の対応実績」を見る
税理士と同じく、弁護士にも、対応する規模がある。大企業ばかりを相手にする弁護士と、中小企業・個人事業を多く扱う弁護士では、感覚も、料金も違う。
一人社長が、大企業向けの弁護士に頼むと、規模感が合わず、費用も高くつきがちだ。中小企業・個人事業の対応実績がある弁護士のほうが、こちらの規模感を理解し、現実的な対応をしてくれる。「一人社長の事業の感覚が分かるか」を見る。これは、斡旋の品質基準で言う、規模感が合うか、という視点だ。
「料金体系」を確認する
弁護士の費用は、分かりにくく、高額なイメージがある。だから、料金体系を、最初に確認する。
- 相談料(時間あたりいくらか、初回無料か)
- 着手金(依頼するときに払う費用)
- 報酬金(解決したときに払う費用)
- 顧問契約(月額で、継続的に相談できる)
これらが、どうなっているかを、最初に確認する。料金を明確に説明してくれる弁護士は、誠実だ。事業の規模が大きくなれば、顧問契約を結んで、いつでも相談できるようにする選択肢もある。自分の事業に見合った、納得できる料金の弁護士を選ぶ。
「いざ」の前に、関係を作る
弁護士の最も賢い使い方は、トラブルが起きてから探すのではなく、「いざ」の前に、関係を作っておくことだ。
トラブルが起きてから、ゼロから弁護士を探し、事情を一から説明するのは、時間がかかり、対応も遅れる。あらかじめ、相談できる弁護士を持っておけば、何かあったときに、すぐ相談でき、自分の事業も理解してもらえている。
無料相談などで、一度関わっておく、顧問契約を結んでおく、など、「いざ」の前に接点を持つ。これは、保険のようなものだ。拡大期は、法的リスクが増える。頼れる弁護士を、トラブルの前に持っておくことが、備えになる。
「分かる言葉・相性」を見る
最後に、税理士選びと同じく、分かる言葉で話してくれるか、相性が合うかを見る。
法律は難しい。それを、こちらに分かるように説明してくれる弁護士は、信頼できる。専門用語で煙に巻く弁護士だと、何が起きているか分からない。そして、相談しやすい相性かどうか。弁護士とは、重要な、ときに繊細な事柄を相談する。話しやすく、信頼できる相手を選ぶ。最初の相談で、この弁護士となら、安心して相談できそうか、という感覚も、大切にする。
拡大期の一人社長へ
事業が大きくなると、弁護士が必要な場面が増える。だが、弁護士なら誰でも同じではない。合う弁護士を、見極めて選び、上手に使いたい。
自分の事業分野に強く、中小・個人の対応実績がある弁護士を選ぶ。料金体系を確認し、分かる言葉で話し、相性が合うかを見る。そして、「いざ」のトラブルが起きる前に、関係を作っておく。頼れる弁護士を持つことは、拡大期の増していく法的リスクへの、心強い備えだ。一人で抱え込まず、専門家を、適切に選び、上手に使う。それが、拡大期の一人社長が、事業を守りながら前に進む力になる。