この記事の結論

拡大期まで来ると、忙しさはピークになり、健康管理を意志でやり続けるのは難しい。気合では、続かない。だからこそ、健康管理を仕組みにする。運動・検診・休息を予定に組み込み、自動で続く環境を作り、数値を定点観測する。意志に頼らず、健康が維持される仕組みを作る。それが、拡大期の一人社長が、最大の資産である体を守る方法だ。

この記事は、Lv.5(拡大期)の一人社長に向けて書いています。

意志では、続かない

健康が大事だと、誰もが分かっている。運動しよう、検診を受けよう、しっかり休もう。だが、拡大期の多忙の中で、これを意志の力だけで続けるのは、ほぼ不可能だ。

忙しくなれば、健康管理は真っ先に後回しになる。「今週は無理」「落ち着いたら」。意志は、忙しさや疲れの前に、簡単に折れる。そして、健康管理は、緊急ではないから、いつまでも先送りされる。

ここまでの健康に関する記事で、運動も、休みも、検診も、「予定として確保する」「仕組みで」と繰り返してきた。拡大期は、それらを統合して、健康管理全体を、意志に頼らない仕組みにする段階だ。気合をやめて、仕組みに任せる。

「予定に組み込む」

仕組み化の基本は、健康に関する活動を、予定として、先にカレンダーに組み込むことだ。

  • 運動の時間を、固定の予定にする
  • 健康診断・人間ドックを、毎年同じ時期に予約する
  • 休む日を、先に確保する

「時間ができたら」では、永遠にやらない。仕事の予定を入れる前に、健康のための予定を確保する。予定として固定されていれば、忙しくても、その時間が来れば実行する。意志で「やろう」とするのではなく、予定として「やることになっている」状態を作る。これが、仕組み化の出発点だ。

「自動で続く環境」を作る

さらに進んで、健康的な行動が、自動で続く環境を作る。意識しなくても、自然とそうなる仕組みだ。

  • 運動を、日常の動線に組み込む(通勤で歩く、立って作業する等)
  • 健康的な食事が、自然と選べる環境にする
  • 検診を、自動で予約が来るようにする
  • 睡眠時間を確保する生活リズムを、固定する

意志で毎回判断するのではなく、環境がそうさせるようにする。これは、業務の自動化の、健康版だ。一度、健康的な行動が自動で続く環境を作れば、意志を使わずに、健康が維持される。環境を整えることが、最も持続する健康管理になる。

「数値を定点観測する」

健康管理の仕組みには、**モニタリング(定点観測)**を組み込む。

毎年の健康診断の数値、体重、血圧など、自分の健康に関する数値を、定期的に記録し、変化を追う。これは、事業の数字を管理するのと同じ発想だ。数値を定点観測していれば、悪化の傾向を、早めにつかめる。「気づいたら手遅れ」を防ぐ。

数値という客観的な指標で、自分の体の状態を把握する。感覚だけに頼らず、データで健康を管理する。これも、仕組みの一部だ。定期的に測り、記録し、傾向を見る。

「不調のサインに早く反応する」仕組み

健康管理の仕組みには、不調のサインに、早く反応する仕掛けも含める。

体調の変化、ストレスの兆候、検診での異常の指摘。これらが出たときに、放置せず、早めに対処する。「忙しいから後で」を許さない仕組みを持つ。たとえば、検診で要再検査が出たら、すぐ予約する、と決めておく。不調を感じたら、休む、受診する、と先に決めておく。

経営者は、責任感から、不調を我慢しがちだ。だが、早く反応するほど、回復は早く、事業への影響も小さい。サインに早く反応する仕組みが、大事に至るのを防ぐ。

拡大期の一人社長へ

拡大期の多忙の中で、健康管理を意志でやり続けるのは、難しい。気合では、続かない。だからこそ、健康管理を、意志に頼らない仕組みにする。

運動・検診・休息を予定に組み込み、自動で続く環境を作り、数値を定点観測し、不調のサインに早く反応する仕組みを持つ。一人社長にとって、健康は最大の資産であり、その維持は、事業を守ることに直結する。そして、拡大期の忙しさの中で健康を守るには、意志ではなく、仕組みに任せるしかない。健康管理を仕組み化することは、自分の体という、かけがえのない資産を、忙しさの中でも確実に守るための、拡大期の知恵だ。