この記事の結論
ふるさと納税は、会社員だけのものではない。個人事業主・一人社長も活用できる。仕組みは、自治体に寄附すると、その分が税金から控除され、実質的な負担で返礼品を受け取れる、というもの。鍵は、自分の所得に応じた控除上限を把握すること。上限を超えると自己負担になる。一人社長は、確定申告で寄附金控除として申告する。
この記事は、Lv.3(安定期)の一人社長に向けて書いています。
ふるさと納税は「一人社長も使える」
ふるさと納税というと、会社員がやるもの、というイメージがあるかもしれない。だが、これは誤解だ。個人事業主・一人社長も、ふるさと納税を活用できる。
ふるさと納税は、税金を納めている人なら、基本的に誰でも使える制度だ。所得があり、税金を払っている一人社長も、対象になる。むしろ、所得が安定してきた安定期は、活用する価値が出てくる。「自分には関係ない」と思って、使わずにいるのは、もったいない。仕組みを理解して、賢く活用したい。
「実質負担で返礼品」の仕組み
ふるさと納税の仕組みを、シンプルに説明する。
- 好きな自治体に寄附する
- 寄附した額のうち、一定の自己負担分を除いた額が、税金から控除される(所得税・住民税が、その分減る)
- 寄附のお礼として、自治体から返礼品が届く
つまり、寄附した額の多くが税金から戻ってくるので、実質的な自己負担で、返礼品(地域の特産品など)を受け取れる。税金を「どこに納めるか」を選び、そのお礼に返礼品をもらう、というイメージだ。負担は実質わずかで、返礼品の分が得になる。これが、ふるさと納税が人気の理由だ。
自分の「控除上限」を把握する
ふるさと納税で、最も大事なのが、控除の上限だ。ここを外すと、損をする。
控除される額には、上限がある。この上限は、その人の所得(と家族構成など)によって決まる。所得が高いほど、上限は大きい。一人社長の場合、事業の所得をもとに、上限が決まる。
上限の目安は、ふるさと納税のサイトにあるシミュレーターで、自分の所得を入れれば計算できる。個人事業主向けの計算に対応したものを使う。自分の上限が、おおよそいくらかを、把握しておく。これは、自分の数字を把握する、という基本姿勢の一部でもある。
「上限を超えると自己負担」
注意したいのが、上限を超えた分は、ただの自己負担になることだ。
控除の上限まではお得だが、それを超えて寄附しても、超えた分は税金から戻ってこない。つまり、上限を超えた寄附は、得ではなく、ただの出費になる。だから、上限を正確に把握し、その範囲内で寄附することが、ふるさと納税を賢く使うコツだ。
特に、一人社長は、所得が年によって変動する。上限も、その年の所得で変わる。前年と同じ感覚で寄附すると、所得が下がった年に、上限を超えてしまうことがある。その年の所得を見て、上限の範囲で行う。
「確定申告」で寄附金控除を申告
会社員は「ワンストップ特例」で簡単に控除を受けられるが、確定申告をする一人社長は、確定申告で寄附金控除として申告する。
ふるさと納税をしたら、自治体から「寄附金受領証明書」が届く。これを保管しておき、確定申告のときに、寄附金控除として申告する。会計ソフトを使えば、寄附の情報を入力するだけで、控除に反映される。証明書をなくさないように保管し、申告で正しく入れる。これを忘れると、控除を受けられないので、注意する。
なお、確定申告をする個人事業主は、ワンストップ特例(確定申告不要で控除を受ける仕組み)は使えず、確定申告での申告になる、という点も押さえておく。
安定期の一人社長へ
ふるさと納税は、会社員だけのものではない。個人事業主・一人社長も活用でき、実質的な負担で返礼品を受け取れる、お得な制度だ。所得が安定してきた安定期は、活用する価値が出てくる。
個人事業主も使えると知り、実質負担で返礼品という仕組みを理解する。自分の所得に応じた控除上限を把握し、上限を超えると自己負担になることに注意する。そして、確定申告で寄附金控除として申告する。ふるさと納税は、節税というより、「どうせ納める税金を、お礼つきで前払いする」ようなものだ。上限を守って賢く使えば、一人社長にとっても、ささやかだが確実な得になる。仕組みを知って、活用したい。