この記事の結論
一人社長は、会社員と違い、自動で健康診断の機会が来ない。だから、意識して受けないと、何年も検診なし、ということになりがちだ。だが、一人社長にとって、体は最大の資産。鍵は、年に一度の健康診断を予定として確保し、習慣にすること。数値を記録して変化を追い、異常があれば放置しない。忙しさを言い訳に、後回しにしない。
この記事は、Lv.3(安定期)の一人社長に向けて書いています。
一人社長には、検診が「自動で来ない」
会社員のとき、健康診断は、毎年自動でやって来た。会社が手配し、半ば強制的に受けさせられる。意識しなくても、年に一度、自分の体をチェックする機会があった。
独立すると、これがなくなる。誰も、検診を手配してくれない。受けるかどうかは、完全に自分次第だ。そして、忙しさにかまけて、「今年はいいか」「来年こそ」と先送りしているうちに、何年も検診を受けていない、という事態になりがちだ。
一人社長は、放っておくと、自分の体の状態を、何年もチェックしないまま過ごしてしまう。この「自動で来ない」立場を、まず自覚することが、検診を習慣にする出発点だ。
なぜ、一人社長こそ検診が必要か
一人社長にとって、健康は最大の資産だ。自分が倒れれば、事業がそのまま止まる。代わりがいない。だから、健康を守ることは、事業を守ることに直結する。
そして、病気は、早く見つけるほど、対処しやすい。多くの病気は、初期には自覚症状がない。自覚症状が出てから気づいたのでは、手遅れになることもある。定期検診は、自覚症状の前に、異変を見つけるための仕組みだ。
会社員以上に、一人社長こそ、定期的に体をチェックする必要がある。なのに、その機会が自動で来ない。だからこそ、意識して、自分で受けに行く。
検診を「予定として確保する」
検診を習慣にするコツは、運動や休みと同じだ。「時間ができたら受けよう」では、一生受けない。予定として、先に確保する。
「毎年、この時期に健康診断を受ける」と決めて、予定に入れてしまう。誕生月、年度初め、決算後など、自分が覚えやすいタイミングを決める。予定として固定すれば、忙しくても、その時期になれば受けに行く。検診を、「いつか」ではなく「いつ」受けるか、決めておく。これだけで、後回しの連鎖から抜け出せる。
年齢に応じた検査を検討する
基本の健康診断に加えて、年齢が上がってきたら、より詳しい検査も検討したい。
人間ドックは、基本の健診より広く、詳しく体を調べる。年齢とともにリスクが上がる病気については、それに応じた検査(各種がん検診など)もある。自分の年齢、家族の病歴、生活習慣を踏まえて、必要な検査を選ぶ。費用はかかるが、これは、最大の資産である体への投資だ。事業の経費を考えるのと同じ真剣さで、自分の体の検査にも、お金をかける価値がある。
数値を「記録し、変化を追う」
検診は、受けて終わりではない。結果の数値を記録し、変化を追うことで、価値が増す。
一回の検診の数値が正常範囲でも、年々悪化しているなら、それは注意のサインだ。逆に、生活改善で良くなっていれば、励みになる。毎年の数値を記録しておけば、自分の体の傾向が見える。点ではなく、線で、自分の健康を把握する。これにより、異変の兆しを、早めにつかめる。記録は、未来の自分を守るデータだ。
異常があれば、放置しない
そして、最も大事なこと。検診で異常や、要再検査の指摘があったら、放置しない。
忙しいから、怖いから、と再検査や受診を先延ばしにする人は、少なくない。だが、せっかく検診で見つけた異変を放置するのは、検診を受けた意味を失わせる。指摘があったら、速やかに再検査・受診する。早く対処すれば、たいていのことは、手の打ちようがある。検診の本当の価値は、異常を見つけた後の、適切な行動にある。見つけたら、動く。
安定期の一人社長へ
一人社長は、会社員と違い、健康診断が自動で来ない。だから、意識して受けないと、何年も自分の体をチェックしないまま過ごしてしまう。だが、体は、一人社長にとって最大の資産だ。
「自動で来ない」立場を自覚し、年に一度の検診を予定として確保し、習慣にする。年齢に応じた検査を検討し、数値を記録して変化を追い、異常があれば放置しない。定期検診は、忙しさを言い訳に後回しにしていいものではない。事業を守るために、自分の体を、定期的に点検する。それは、長く一人社長を続けるための、最も基本的で、最も確実な備えだ。