この記事の結論

独立すると、自分から営業メールを送る場面が出てくる。だが、売り込み臭の強いメールは、読まれずに終わる。返信をもらえる営業メールの鍵は、相手を調べてから送り、「相手にとっての得」を最初に伝えること。自分の売り込みは控えめに、具体的な提案や軽い一歩を示す。短く、読みやすく。売り込むのではなく、相手に興味を持ってもらう。

この記事は、Lv.2(独立期)の一人社長に向けて書いています。

営業メールは「読まれない」前提から

独立して、自分から仕事を取りに行くようになると、営業メールを送る場面が出てくる。だが、知っておくべき前提がある。営業メールは、基本的に読まれない

相手は忙しく、知らない人からの売り込みメールは、毎日たくさん届く。その中で、開かれ、読まれ、返信されるメールは、ごく一部だ。だから、「送れば読まれる」と思って、自分の言いたいことを書き連ねても、効果はない。読まれない前提に立って、それでも読みたくなる、返信したくなるメールを、設計する必要がある。

まず「相手を調べてから」送る

返信をもらえる営業メールの前提は、相手を調べてから送ることだ。

誰にでも同じ文面を一斉送信するような営業メールは、すぐに見抜かれ、読まれない。相手が何をしている人か、何に困っていそうか、なぜ自分が役に立てるかを、少し調べる。その上で、「あなたのこういう状況に対して」と、相手に合わせた内容にする。手間はかかるが、相手に合わせた一通のほうが、テンプレの百通より、はるかに返信率が高い。これは、相手の信頼度を測ることや、相手への誠実さとも、つながる。

「相手の得」を最初に伝える

営業メールでやりがちなのが、自分の売り込みから始めることだ。「私は◯◯をしている△△です。こんなことができます」。これでは、読む側の心は動かない。

相手が知りたいのは、「自分にとって、何の得があるか」だ。だから、最初に相手にとっての得を伝える。「あなたの◯◯という課題を、△△で解決できるかもしれません」。相手の関心事から入る。自分の紹介は、その後でいい。最初の数行で「自分に関係ある、得のある話だ」と思わせられるかが、読まれるかどうかを分ける。これは、プロフィールやメールの基本と、同じだ。

「売り込み」を長々書かない

熱意があるほど、自分のサービスの説明を、長々と書きたくなる。だが、これは逆効果だ。長い売り込みは、読む側の負担になり、途中で離脱される。

営業メールでは、売り込みは控えめにする。自分が何者で、何ができるかは、簡潔に。詳しい説明は、相手が興味を持ってからでいい。最初のメールの目的は、契約を取ることではなく、「もう少し話を聞いてみたい」と思わせることだ。売り込みすぎず、興味の入口を作ることに徹する。

「具体的な提案・軽い一歩」を示す

「興味があればご連絡ください」だけでは、相手は動きにくい。返信をもらうには、具体的な提案や、軽い一歩を示す。

「もしよければ、◯◯について15分ほどお話しできませんか」「サンプルとして、△△をお送りできます」。相手が「はい」か「いいえ」で答えられる、軽い一歩を提示する。いきなり大きな決断を迫るのではなく、小さな次の行動を示す。ハードルが低ければ、返信のきっかけになる。具体的で、軽い一歩を用意する。

「短く、読みやすく」

最後に、形式の話。営業メールは、短く、読みやすくまとめる。

長い文章、ぎっしりした段落は、それだけで読む気を失わせる。要点を絞り、短く、適度に改行して、ぱっと読めるようにする。忙しい相手が、数秒で要点をつかめるか。短くまとめる努力は、相手への配慮であり、読まれる確率を上げる。長いメールは、熱意ではなく、読み手への負担だと心得る。

独立期の一人社長へ

独立して自分から営業するようになると、営業メールを送る場面が出てくる。だが、売り込み臭の強いメールは、読まれずに終わる。返信をもらえるメールは、売り込むのではなく、相手に興味を持ってもらうメールだ。

相手を調べてから送り、相手の得を最初に伝え、売り込みは控えめにする。具体的な提案や軽い一歩を示し、短く読みやすくまとめる。営業メールの目的は、その一通で契約を取ることではなく、「もう少し話を聞きたい」と思わせることだ。売り込みを引いて、相手の関心に寄せる。その姿勢が、独立期の一人社長の営業を、押し売りから、関係づくりに変える。